「フリーランチの時代」小川一水

フリーランチの時代 (ハヤカワ文庫JA)
なかなか面白かった。次の3編が気に入った話。
「Live me Me」:導入部のVフィールドやシンセット普及の経緯のあたりはいささか陳腐な展開だと思ったが、後半から読ませてくれた。ラスト、ちょっとやられたと思った。読んだ後にタイトルを見返して、なるほどと思った。
「Slowlife in Starship」:最後の「さてと」って感じの前向き感とか、自己投影の描写とか、好きですね。
「千歳の坂も」:最後のほう、ちょっとやり過ぎな気もしたけど。少し、手塚治の「火の鳥」を連想したりもした。
そして、思い出したことが。「時砂の王」、途中になったままだな。あれ、どこにあるんだろう。小説や読み物系は気まぐれに、常時6〜7冊空いた時間で細切れに読むため、時々こういうことがある。